1日に10回以上トイレに行く人は過活動膀胱を疑って!

過活動膀胱

1日に8回以上トイレに行く人は過活動膀胱の可能性あり

さっきまで尿意がなかったのに突然強い尿意に襲われたり1日に8回以上トイレに行ったり、時には間に合わないことも。もしこうした症状があるなら過活動膀胱(Overactive Bladder:OAB)の可能性があります。

過活動膀胱

過活動膀胱になる主な年齢は加齢、妊娠、出産による骨盤底筋や靭帯が弱まったり傷ついてしまったことにあります。骨盤底筋が緩んでしまうことでおしっこを我慢するための弁が働かなくなってしまっているのです。ですから膀胱が下がり、膀胱の底にある神経が刺激を受けて活性化してしまいさっきトイレに行ったばかりなのに、また尿意が…!という状況になるのです。

泌尿器科を受診しよう

過活動膀胱になってしまうと、出かけた先でも急にトイレに行きたくなったりするので外出が憂鬱になってしまったりします。でも過活動膀胱は骨盤底筋を鍛えるトレーニングをすれば改善することができます。状態がかなり悪い場合には泌尿器科を受診してください。ボトックスを膀胱に注射することで収縮を抑えて骨盤底筋の緩みを解消できます。

骨盤底筋を鍛えよう

骨盤底筋のトレーニングは椅子に座ってやります。リラックスして椅子に深く腰掛け、肛門を締める動きを意識して10回。尿道を締める動きを意識して10回、ぎゅーっと締めて下さい。
各10回で1セットです。1日5回、朝昼晩行うと良いでしょう。
感覚が上手くつかめない場合には、足の間に丸めたバスタオルを敷いてください。これで締めている感覚がつかめるはずです。

骨盤底筋を強化する体操

クリニックで骨盤底筋を鍛える指導が受けられます

出産や加齢で緩んでしまった骨盤底筋

骨盤底筋は膀胱、腸、子宮や卵巣などの臓器を靭帯とともに支えています。具体的にどのあたりにある筋肉かというと自転車に乗ったときサドルに当たっている部分が骨盤底筋です。

普通に暮らしている分には骨盤底筋が緩むことはありません。しかし妊娠、出産、加齢でダメージ受けることで弱くなったり伸びてしまうことがあるのです。骨盤底筋が緩んでしまうと臓器を支える働きが弱くなり頻尿、尿漏れなどが起きるようになります。

セルフトレーニングが難しいならクリニックへ行こう

骨盤底筋はセルフトレーニングで鍛えることができます。しかし1ヶ月ほどトレーニングを続けても状態が改善しないようであれば自分で上手くトレーニングができていないということなので尿失禁治療に積極的に泌尿器科を訪れて下さい。

医師や排せつ機能指導士などが排尿のコントロールについてあなたにあったアドバイスをくれます。骨盤底筋は自分で意識して締めるのが難しい場所です。特に伸びきっている場合には締めるときに、どう力を入れていいのかが分からないことがあります。何度か正しいトレーニング方法を学べば自宅でも上手にトレーニングできるようになりますよ。

コツをつかんだら、あとは毎日トレーニングを実施するだけです。骨盤底筋のゆるみは放置しておけば、ますます緩んでしまったりホルモン分泌に影響を与えて性欲が減退してしまったり、感じなくなるなどセックスの問題に発展することもあります。気付いた段階で素早く対処しておきたいですね。

心因性の頻尿と腹圧性失禁はどうすればいい?

その頻尿、心因性のものではありませんか?

心因性の頻尿は膀胱自体には何の問題もありません。しかし会議で長時間トイレにいけない時や、電車に乗っている時など自由にトイレにいけない環境になると不安になってしまい頻尿になるのです。この場合、必要なのは泌尿器科ではなく心療内科での治療となります。

セルフケアで心因性の日尿をケアしよう

心因性の頻尿はセルフケアで克服することができます。トイレに行きたい!と思ったときに、5分我慢してみてください。これを1週間続けて慣れたらトイレに行きたい!と思ったところから10分我慢します。排尿感覚が2~3時間程度になるようにコントロールしましょう自律神経訓練法で不安を克服するのも一つの方法です。

腹圧性失禁も治療できる

腹圧性失禁とは聞きなれない言葉ですが、悩んでいる人は多いです。例えば多大きいものを持ち上げようとして力を入れたとき。くしゃみをしたときなどに尿が漏れる現象を腹圧性失禁と呼ぶのです。下着が濡れてしまうのは不快ですし、着替えられない時には臭いで周囲に気づかれてしまうのでは?と不安になります・

腹圧性失禁は骨盤底筋を鍛えるトレーニングや泌尿器科で治すことができます。特に恥骨尿道靭帯や骨盤底筋が傷ついている場合には泌尿器科で手術を受けることで治すことができます。

また漢方も有効です。葛根湯に含まれるエフェドリンには尿道を占める働きを担い葛根が冷えた膀胱を温めることで頻尿が改善されます。ただし長期間服用すると副作用がありますから、セルフトレーニングは続けるようにしましょう。